金沢藩主であった前田家歴代藩主が、長い歳月をかけて作った大名庭園です。
まさに加賀百万石の繁栄を象徴したような庭園です。
JR金沢駅からバスも出ていますし、歩きでも少しかかりますが行けないことはありません。
この周辺には「石川県立美術館」や「国立工芸館」、「石川県立歴史博物館」などが集まっており、この地域の昔から受け継がれている文化、産業を学ぶことができます。
そこから片町、香林坊という繁華街の方へ歩いて行くと、きれいなステンドグラスが特徴的な「尾山神社」があります。
ここでは初代藩主前田利家とその妻まつが祀られています。
加賀百万石の繁栄も、この夫婦がいなければありませんでした。
歴史や伝統に触れるのもいいですが、下から見れるプールで知られる「金沢21世紀美術館」では現代アートの展示を楽しめます。
ここも兼六園からすぐ近くです。
また食べ物を楽しみたければ「近江町市場」がおすすめです。
新鮮な魚が並んでおり、金沢では有名な食事処です。
ここには尾山神社から少し駅の方へ歩けば着きます。
金沢は戦争時に空襲を免れたことから、江戸時代の武家屋敷跡がそのまま残されています。
それが金沢の街並みの歴史的価値を高めています。
香林坊の繁華街から細い脇道の方へ入るとすぐに、「長町武家屋敷跡」という江戸時代の街並みが出現します。
突然景観が変わるから驚くかもしれません。
少しだけ場所が遠くなりますが、「ひがし茶屋街」も古い街並みがそのまま残ることで知られます。
ここではショッピングや食事も楽しめますし、何より金箔工芸品の販売がされていることで知られます。
金箔工芸に関しては、この辺りにある「金沢市立安江金箔工芸館」でその製造方法を学べます。
金沢は、日本の金箔生産量の98%以上を占めています。
加賀百万石といわれた金沢は江戸時代、江戸、京都、大阪に続いて繁栄した街でした。
いわゆる地方都市の中では最も繁栄していたといえます。
その名残は今でもしっかりと残されています。
しかしだからといって古い街並みだけをアピールするのではなく、現代アートや現代風の街並みと併存しています。
どちらかだけに重きを置くのではなく、現代と伝統のコントラストが、街としての魅力を高めているのだと思います。
ちなみに元金沢市長の山出保さんが書かれた岩波新書の「まちづくり都市 金沢」と「金沢を歩く」を読んでいただけたら、よりその魅力が理解できます。