別府温泉は別府市内に数百ある温泉の総称で、その温泉街の規模は日本一を誇ります。
なので紹介できるのは、ほんのごく一部です。
そのレトロな外観が特徴的な「竹瓦温泉」は、JR別府駅からすぐのところにあります。
創業は1879年だそうで、外観通りの歴史ある温泉です。
ここは日本でも数少ない、砂湯が体験できることで知られています。
屋内で体験できるため、冬でも寒さを気にする必要がありません。
熱い砂が敷き詰められている上に浴衣のままで仰向けになると、首から下までをその砂で埋めてくれます。
これが全身がほっこりして非常に気持ちがいいです。
砂湯とともに別府温泉でおすすめしたいのが、泥湯です。
それが体験できるのが「別府温泉保養ランド」で、駅から少し離れているので車かバスで行くことになります。
「露天鉱泥大浴場」では自然に開けた露天風呂の湯の中に、大量の泥が含まれています。
泥といってもただの泥ではなく、希少価値が高く肌がつるつるになる効果もあるそうです。
詳しいことは他のサイトで調べてもらえばいいですが、ここでは僕の実際の体験談を書いておきます。
僕は前日に長い距離を歩きすぎて足が筋肉痛になってる状態で、この泥湯に入りました。
すると出た時にはほぼ筋肉痛が治っていました。
嘘みたいな話ですが、これは事実ですし、あの時の体が楽になった感覚ははっきり覚えています。
別府温泉といえば、有名なのが「地獄めぐり」です。
「豊後風土記」によれば、鉄輪・亀川の地帯は、千年以上前から噴気・熱泥・熱湯などが噴出していて近寄ることもできない忌み嫌われた土地であったそうです。
それにより、人々から「地獄」と称せられるようになりました。
地獄は全部で7つあり、100度近い温泉の源泉を見て回るのが「地獄めぐり」です。
当然熱すぎますので、実際に入るというわけではありません。
とはいえ、ただ見るだけでも大迫力を感じられます。
僕が行ったのは7つのうち、「血の池地獄」と「海地獄」と「鬼山地獄」です。
「血の池地獄」は、地下から湧き出た熱泥が堆積しています。
その色合いは、本当の「血の池地獄」を連想させます。
「海地獄」はお湯がコバルトブルーをしていて、地獄というわりにはきれいな印象を受けます。
それでも「血の池地獄」同様に大量の煙が湧き出ている様は、まるでこの世の景色ではないかのようです。
最後の「鬼山地獄」は、温泉熱を利用して70頭のワニが飼育されています。
上の2つの地獄とはまた違ったスリルを味わえました。
別府温泉は規模、湧出量において日本最大規模を誇ります。
しかしそれだけでなく、そのユニークさにおいても他にこんな温泉街は聞いたことがありません。
単純に温泉に浸かるだけでなく、自然そのものに触れることができる温泉街です。