北条早雲の墓である早雲寺に行くには、小田原駅から出ている箱根登山鉄道の箱根湯本駅で降ります。
そこから歩きですぐです。
この辺りは温泉宿も多く、街の風情もいいので温泉目当てで行くにも箱根湯本をおすすめします。
僕も箱根湯本の温泉でひとっ風呂浴びてから向かいました。
さて早雲寺には、戦国時代に関東一帯を治めた北条五代の墓が並んでいます。
北条氏は年貢を低くして民衆に慕われた大名だったことで知られています。
そもそも北条氏の歴史は、今川家の家臣だった早雲がこの箱根を通って小田原城を攻めとり、やがて相模、伊豆を支配したことから始まります。
その後5代に渡って勢力を広げますが、天下統一を目前とした豊臣秀吉の攻撃により最期を迎えました。
北条早雲という人はその名前からも分かる通り、強欲に事業を推し進めたというよりも、流れのままに身を任せて大名にまで登りつめたというような、そんな性格の人物です。
下剋上で登りつめた大名としては異例かもしれませんが、もともと名誉欲とか野心とはあまり縁のない人物だったようです。
人気のないところにただひっそりと佇んでいる彼の墓を見ると、そんな彼の人柄をよく表しているように思えました。
箱根といえば温泉が一番に出てくるかもしれませんが、実は美術館が多い街でもあります。
箱根鉄道で箱根湯本から山を登っていくと、美術館が多くあり、僕も1日でいくつか回りました。
箱根鉄道だけでなくバスも走っているので、回るのはそれほど苦労しません。
日本、中国、韓国の古くからの美術品を収蔵する「岡田美術館」、西洋絵画を中心に収蔵する「ポーラ美術館」などです。
他にも収蔵品を見るというよりも展示作品を空間とともに楽しむのがコンセプトとなっている、「彫刻の森美術館」や「箱根ガラスの森美術館」などもあります。
ガラスの森美術館は、ヴェネチアン・グラスをふんだんに使って室内だけでなく庭園も彩られています。
旅の最後に箱根ロープウェイに乗って早雲山駅で降り、その眺望を楽しみました。
美術館の辺りからロープウェイまではバスで行くとこができます。
どっしりと構えた山々の麓に街が広がっています。
温泉、美術館、景観など様々な魅力を持つ街でした。